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2007/08/20

『ひびのこづえの品品』オープン!

ひびのこづえの品品 たしひきのあんばい 
HIBINO KODUE NO SINAGINA +TASIHIKI− NO ANBAI

Hibinokoduenosinazina

水戸芸術館現代美術ギャラリー
2007年8月18日/土曜日〜10月14日/日曜日

評=榎本了壱
水戸芸術館現代美術ギャラリーでの[ひびのこづえの品品]展がオープンした。
この展覧会に行けば、その前例のなさに君はきっと仰天するだろう!
しかし前例のないことをすることこそが、本当はアートなのである!

Hibino_kodue_dress   Hibinokozue_chair   Kondo_1

《草木のドレス》2006「金津創作の森」での展示風景/キャスター付き椅子 (デザイン画)2007/ひびのこづえの品品と絡みならがらの近藤良平のパフォーマンス

水戸芸術館現代美術ギャラリーでの[ひびのこづえの品品 たしひきのあんばい]展が、8月18日にオープンした。この展覧会でまず仰天するのは、ほとんどの作品にプライスがついていることだ。しかもいくつかの作品はほんとに買える。
例えば百貨店のギャラリーなら、どんな高名なアーティストでも、価格票がついているのは当たり前のことである。しかし、先端的な現代美術の牙城でもある「ミトゲイ」で展示されている作品に、値段がついているというのは、いったいどういうこっちゃ。
「ワシラは金出して商品を見物しとるんけ!」(最近、地方の仕事が多くて訛りが出て困る)といいだす人も当然いるかもしれない。それはそうである。デパートや、IKEAのショップに金を出して入場する人はいない。しかしここは美術館であるから当然入場料を払う。
では、美術館は商品を置いてはいけないのか。商品と美術品の間には、いかなるクリエイティヴィティの差があるのか。日常品と、非日常品と分けるのも難しい。用と非用とも分けがたい。「いったい芸術というのは、きわめて限定された領域の表現物なのだろうか。サントリー美術館などで、大層大事に展示している茶器などすべて昔は商品である。商品も古くなれば、古美術と呼ばれて珍重される。では、新しい商品には美術的価値はないのだろうか。」
この問いかけに、ひびのこづえは果敢にチャレンジしている。もし私の作り出す「商品」といわれる品品が、それを見るだけでも、何がしかの好奇や共感が湧くのであれば、それはアートと呼ばれるものとどこが違うのか。
ギャラリストや、オークショニアの巧みな価格工作によって、高額に取引されることを、もっとも重要視する現在のバブリーでリスキーなアートビジネスを操る、一部の投資家のためのアートマーケットというのは何なのか。
いまや千万、億万の単位の値がつくアートマーケットは、プライス票こそは隠していても、実のところそうして取引されていることが、美術館で展覧会を開催される大きな肯定要因になっているのも事実である。高く取引されている作家は、人気があり、話題性があるからだ。
それにくらべると、ひびのこづえの「商品」は、1050円から、せいぜい20万円ほどの価格である。であるにもかかわらず、多くの観覧者がひびのこづえの「品品」を喜びの表情で手に入れて帰っていく。なんという健全で優美なアートマーケットだろう。
しかし考えてみると、こんな展覧会こそが稀有なので、こうしたチャレンジングな展覧会が出来るひびのこづえこそを、新しいタイプのアーティストと呼ぶべきだろうし、アートの本来の魅力を、送る側と受ける側に何の介在もなくダイレクトに価値を受け渡している。それは、小さなハンカチから、ドレス、浴衣、帯、下駄、小物、ランプシェード、食器、掛け軸、カーペット、家具と、私たちの日常にいつも寄り添うように必要なものばかりだ。それがアートであってはいけないのか。
なんと、大胆な提案だろう。この展覧会を企画したミトゲイ主任学芸員の森司のサポートも評価すべきだろうし、多くのメーカーとのコラボレーションも、こうした展覧会を可能にしている。
「からだであそぼ」で一緒している近藤良平が、ひびのこづえの品品と絡みながら展開したパフォーマンスもチャーミングだった。(9月23日は森山開次が登場する)レセプションには佐藤卓氏はじめ、たくさんの友人たちが詰め掛けていた。 

Hibinokodue  Kondo_3  Tag_1

Tenji_1  Kondo_2

Sato_2  Hibino
写真、左上
から、cowparadeや黒川紀章キーワードライヴにも参加した、押忍!手芸部がインビテーションのハンカチから作って来た、動く犬を手に持つひびのこづえさん/近藤良平のパフォーマンス/作品に着いてるタグ/パフォーマンス後の会場/榎本と近藤良平さん/佐藤卓さんと榎本/日比野克彦さん

会場            水戸芸術館現代美術ギャラリー

                 茨城県水戸市五軒町 1-6-8
開催期間    2007年8月18日(土)〜2007年10月14日(日)
      *休館日:月曜日。
      ただし 9月17日、24日、10月8日(月・祝)は会館、
      翌9月18日、25日、10月9日(火)休館

開館時間  9時30分〜18時 *入場は17時30分まで
入場料   一般800円、前売・団体 (20名以上) 600円
      中学生以下・65歳以上・各種障害者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名は無料。

関連ホームページ  ひびのこづえの品品展情報サイトひびのこづえ公式サイト

 

関連企画プログラム

ダンス・パフォーマンス 森山開次
日時:2007年 9月23日(日・祝)12:30〜/15:00〜(2回公演、定員:各回100名様まで)
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー 第5室
*料金は展覧会入場料に含まれます。
*ご予約はいりませんが、当日先着順に100名様まで整理券を配布いたしますのでお早めにご来館ください。
*整理券配布開始:12時30分開始の公演分は9時30分配布開始/15時開始の公演分は13時配布開始
*整理券配布場所:ギャラリー内ワークショップ室

ワークショップ「Wardrobe Tune-up(ワードローブ・チューンアップ)」
身の回りのものを自分の手でチューンアップ!
・Aコース:2007年 9月 8日(土)10:00〜16:00 中学生以上(定員20名、要電話予約 Tel. 029-227-8120、先着順)
・Bコース:2007年 9月 9日(日)10:00〜16:00 小学生のみ(定員20名、要電話予約 Tel. 029-227-8120、先着順)
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー内ワークショップ室
参加費:500円 *展覧会入場券が必要です。

ワークショップ「ECO Bag Tune-up(エコバッグ・チューンアップ)」
展示中のドレスからバッグをつくろう!
2007年10月 6日(土)10:00〜16:00 中学生以上(定員50名、ご予約不要、当日先着順)
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー 第7室
参加費無料 *展覧会入場券が必要です。

主  催 =財団法人水戸市芸術振興財団
助成 =芸術文化振興基金、財団法人 地域創造、財団法人アサヒビール芸術文化財団
協  力 =株式会社アカセ木工、アサヒビール株式会社、オリエンタルカーペット株式会社、有限会社カイバラ工芸、株式会社ゴールドウイン、株式会社創 夢、株式会社ソルティー、株式会社ヒカリ、メイド・イン・ジャパン・プロジェクト株式会社、モリタオル株式会社、リアル・スタイル株式会社

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