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2006/05/30

ペンギンプルペイルパイルズ#11「道子の調査」

【ストーリー】

 調査員の道子は、未解決のまま6年間放置されていた「人捜し」を再開するよう命ぜられ、海辺の小さな町を訪れる。そこで彼女は前任者と同じ部屋に滞在し、6年前と同じ参考人たちを呼び出し、当時と同じ質問を投げかける。そうした調査で徐々に明らかにされていくのは捜し人・Sの消息ではなく、参考人たちの6年間の歴史。と、もう一つ。彼らがいかにSとの再会を待ち望んでいるかということであった。

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それぞれ問題を抱える参考人たちにとって、Sは証人であったり、共犯者、目撃者、はたまた障壁であったりした。

 やがて道子は困り果てた参考人たちから懇願、誘惑、脅迫などを受け、何を隠そう前任者もかつてそうであったように、次第にSの身代わりを担わされていく……。

 存在の不確かな者にすがる人々を通して見えて来るのは、実体なき声に支配されゆく、いわば影に覆われた世界である。本来、実体がなければ出現しないはずの影がなぜそこまで膨張し得るのか。物語は事件と共に、この事態の解明に向けて進んでいく。

ペンギンプルペイルパイルズとは?●

倉持裕の新作戯曲を定期的に発表する場として設立。演劇表現における新たな方法の探求、既存の方法の見直し、古典芸能または他分野で用いられる技法の現代劇への応用に取り組み、次代を担う集団という自覚のもと、演劇界全体の発展を目的とする。

設立当初は倉持が毎回自分の作品をより良く具現化できる俳優を集めて上演する、いわゆる“ユニット方式”であったが、2002年より、旗揚げ公演から主軸を担ってきた元ナイロン100℃の小林高鹿、元遊園地再生事業団のぼくもとさきこ(当時は朴本早紀子)と共に、劇団として活動をはじめる。さらに、元大阪ピッコロ劇団の玉置孝匡が、2004年より劇団員となる。

3回公演「不満足な旅」ではOFF OFFシアターの動員記録を塗り替えるなど徐々に注浴ていき、第7回公演「ワンマン・ショー」で第48回岸田國生戯曲賞を受賞。総勢24名出演の群像劇から、少人数の密室劇まで幅広い作風でコンスタントに活動中。

ペンギンプルペイルパイルズが描くのは非日常な日常であり、観客が求める「演劇の嘘」「日常のリアル」のバランスを心地よくくずし、想像力をかきたてている。

(編集部註 詳細はこちらから)

○東京公演

2006823日(水)〜93日(日)会場:下北沢 ザ・スズナリ

○大阪公演

200698日(金)〜10日(日)会場:ジャングルインディペンデントシアター2nd

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