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2006/04/17

“びっくり楽しいショー&香港コネクション?!”

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芳賀直子 評

はじめまして。

これから一年間、ダンス&バレエにまつわるお話を不定期に更新させていただきます。
鑑賞のお供、ちょっとしたインフォメーション、時に「これはナイ!」というお話までダンスを巡るあれこれ書いて行きたいと思います。

さて、まず1年もあっという間に4分の1、これまでに見た印象的な舞台についてさらっと。

厳密にはダンスとは言えないかもしれませんが、2月のHappy Side Show(2/9〜12 Bankart)は想像以上の面白さでした。オーストラリアから来た男性2人、女性1人からなるカンパニー。フリークショーと銘打ってはいたけれど、正直日本でどの程度できるのかしら… と思いつつ足を運んだのですが、全編きゃ〜きゃ〜言い通しでした。
ダンスという形で身体をほぼ毎日見ているわけですが、それでも関節を目の前で360度(マジックでなく)回したり50cm近くある細長い風船を飲み込んでそれを身体の中で割って、さらに割れたものを大きなピンセットで取り出すというようなことは想像の範囲外でした。
こう書くとキワモノで気持ちが悪そうなのですが、どこかほのぼのとした空気のある演出で、手作り感があり、素直に身体ってすごかった!そして面白かった!と思える舞台でした。
彼らの目がきらっきらしていたのも個人的には印象的でした。
聞けばやはり調子があり、上に書いた風船は2日くらいしか成功しなかったとか。

今度はもっと大宣伝して来日してほしいものです。

その翌日からは香港ヘ。
かつての宗主国英国のバーミンガム・ロイヤル・バレエ団「美女と野獣」を見に行きました。香港フェスティヴァルの一貫として上演されたものです。
あまり上演しない演目ですし、本業はバレエ研究の私としては時々やはり綺麗なものが見たいという衝動に駆られるということもあります。
結果から言えばさすが「ペンギンカフェ」を振付けた人だけあって被りものが次々登場…というのは枝葉末節ですが、全体のイメージはコクトーの映画「美女と野獣」のトーンに大変近く見目麗しい雰囲気の作品でした。
当日は振付家デビット・ビントリーのトークもあり、彼によれば今まで映画でもミュージカルでもなぜ“野獣”になったのかが描かれていないのかが不満でそれも盛り込みたかった、そして全体としては“許し”の物語なのだという事でした。(ベルが父を、野獣にされた罪を野獣が…という)

その司会をしていたのが、私が長らくとても応援しているダンサーで振付家のダニエル・ユンでした。たまたま客席で隣になって大騒ぎし、閉幕後はそのまま日本から来ていたバレエ評論家の女性と合流してご飯を食べに行ったのですが、このダニエルの公演はあればここで必ず掲載いたします。エンターテイメント性溢れる作品から自分の中へ降りている作品まで幅広く作ることのできる逸材です。

その香港つながりですと、もう明日からですが、ユーリ・ンの新作"Corpse De Ballet" コルプス・ド・バレエが珍しい会場有楽町よみうりホール(ビックカメラの上!)で上演されます。会場もついてくるワインサービスも作品に関係あるそうなので興味深々。
キーロフ・バレエのソリストから先日のパークタワー公演も好評な山崎広太にグランディーバ唯一の日本人瀬川哲司まで盛りだくさんの出演者に内容、どんなものになるのかちょっと楽しみ。

corpse = 死体
corps de ballet = コール・ド・バレエ バレエの群舞

日時:3/24 19:00 ,25日 18:00開演
会場:有楽町よみうりホール 
チケット:¥5500, 当日¥6000
問い合わせ先:03-5730-2732 info@a-tanz.com

その他今週末は彩の国さいたま芸術劇場のトリシャ・ブラウン、吾妻橋ダンスクロッシング、新国立劇場のナチョ・ドゥアトまで盛りだくさん。どれを選ぶかが悩ましいところですね・・

私は青森の「アレコ」国際コンペティションの審査をしに初の青森上陸を致します。
いいコンペティションになりますように・・・

【芳賀直子プロフィール】
舞踊研究家
東京生まれ。明治大学大学院文学部文学科演劇専攻終了(文学修士号取得)。専門はバレエ・リュス、バレエ・スエドワ研究。幼い頃からバレエに関心を持ち続け、大学で研究を始め、現在のバレエ、ダンスへの関心を広げる現在に至る。
新聞、雑誌、公演プログラム、展覧会カタログ、アート関連サイトへの執筆や各地に招かれての講演やトーク、新国立バレエ研修所などの講師、ダンス・コンペティション審査委員、近年はバレエ、ダンスに関わる展覧会の企画・実施・監修なども行っている。日本ダンス・フォーラム、アーカイヴ学会、日本文化デザインフォーラム会員。

近況:4月29日汐留ミュージアムで開幕する『ルオーとローランサン〜パリの踊り子たち』展第二部監修、8月巡回先蓼科マリー・ローランサン美術館においてトーク予定。

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